[概要]
所在地 :鳥取市
用途 :公営住宅
構造 :木造 2階建て
[プランの特徴]
鳥取市郊外に計画された、使いやすい間取りの公営住宅です。必要な部屋をコンパクトな2階建ての木造住宅にまとめ、異なる2タイプの住戸を少しずつずらしながら配置することで、各戸の自然採光やプライバシーを確保しています。田園の残る景観の向こうには、豊かな山々を望むことができます。
外部は日本瓦や杉板などの伝統的な材料を中心に、周囲の景観に溶け込む和風な外観にまとめました。しっかりと軒先を出した設計は外観のためだけではなく、降雨や日射から外壁材を保護して将来の維持管理コストを低減すると共に、室内へ入る日射量を調整して空調負荷低減を図っています。
内部の柱や梁、小屋組みには地元・鳥取で育った杉をふんだんに使い、そのままインテリアとして室内に積極的に表しています。構造材が仕上げを兼ねることで、仕上げ材料を省いて建物の高さを抑えることができ、公営住宅の限られた予算の中でも高いコストパフォーマンスを実現しています。保木本設計のコンセプトである『素的な住まいづくり』は、公営住宅の分野でも存分に活かされています。